淡々と読んだ漫画を批評してみるブログ!!

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クーデタークラブ 6 (6)クーデタークラブ 6 (6)
松本 光司

講談社 2002-03-06
売り上げランキング : 56695

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◆ストーリー
退屈な日常を送る高校生・松本潤。
「自分ではない人間」を求めて女装をし始めるが、
ある日その事を双子の女子高生・絵衣子に知られてしまう。
盗撮され、ゆすられて連れて行かれた先は
秘密にされている「革命部(クーデタークラブ)」だった‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:6
画力:6
構成:6
キャラクター:7
オリジナリティ:8
マニア向け度:8
総評:6


◆淡々と個人的感想
サオリ」「彼岸島」の作者松本光司氏により
2000年から週刊ヤングマガジンで連載されていた漫画。

主人公に女装僻があるという、トンデモ設定が
それを一種の儀式とすることで主人公の最初は弱々しかった性格が
物語を進むにつれ、愛する者や友達を守るため逞しくなっていく
というインフレを便宜よく構成され、
当時に作品に漂う異常さという面でも上手く付かれていた。
この作者、次作の「彼岸島」でもそうだが、
人間の内に秘めた恐怖とか、人物に於けるモノローグなんかというものは
独特の表現で、読んでいて生々しく、緊張感がきちんと感じられる。
特に序盤の主人公が革命部に入ってから、
雪子失踪事件の辺りは潤の成長、ユウジに対しての妬みや、
それぞれの心理描写など、一つのストーリーとして読みごたえがあった。

しかし、それらはすべて精神論みたいなとこがあるので、
『事件があり恐怖を感じる⇒怖じけづく⇒葛藤
⇒でも目的があるのでそれを乗り越える』
というプロセスが堂々巡りというか、丁寧に描いてある分、
そこのパートがかったるく見えないこともない。
あと、やたら性描写があったりするので、
そういうのが嫌いな人には向いていない‥。
また、主人公の倒すべき敵側のユウジ
最初はそれなりにキャラも立っていたのに
途中からただのネジのはずれた人みたいになり(打ち切りのために作品収縮?)
個人的には全くカリスマを感じられなかった

リアル系ホラーが好きな人にはオススメ。
より表現に現実感はあったが、「彼岸島」ほど
エンターテイメント性がなく設定もわかりにくかったので、‥6点!


<参考ページ>
学生運動(ウィキペディア内)


<関連レビュー>
彼岸島(2005/09/02付)
怨み屋本舗 13 (13)怨み屋本舗 13 (13)
栗原 正尚

集英社 2006-05-19
売り上げランキング : 35012

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◆ストーリー
怨み屋と名乗る謎の女。
彼女は多額の報酬を貰い、名刺に「社会的抹殺」や「実質的殺害」と
書いてあるように人に怨みを晴らす仕事を請け負っている。
殺伐とした現代社会依頼人に代わって怨み屋が制裁を下す‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:7
画力:6
構成:8
キャラクター:7
オリジナリティ:7
マニア向け度:6
総評:7


◆淡々と個人的感想
この作品が初連載作品だろう作者栗原正尚氏により
2001年からビジネスジャンプで連載されている漫画。
この7月から「下北GLORY DAYS」の後番組で深夜ドラマ化されるらしい。

サスペンスの要素がある現代版必殺仕事人のようなテイストで
この漫画、基本的には1話完結で進んでいくが、
毎回ページ数が少ないにしては、
マンネリにならずきっちり盛り込まれているので、読みやすい。
作風も必殺仕事人みたいな題材だが、
良い意味で現代風にアレンジしてあり、
どんでん返しというか、最後の最後まで読めない展開や、
プロットもファンタジーに跳びすぎてなくて、
いかにもありそうな犯罪でそれに対してのウンチクも細かすぎない。
仕事に一切感情を挟まないドライな女(怨み屋・氏名不明)と
どこか情に甘い男(情報屋・氏名不明)の両極端な二人で進むので、
両面からの視点で描いてあり、偏った見解で進みにくい。
(「アウターゾーン」とかこういう
比較的主人公よりゲストが中心になる話はネタが尽きにくい??)
あと、最近はよく取材しているのか
細かいレベルの小ネタ(警察官の給料とか)などは読んでいておもしろい。

しかし、短編モノで一つのストーリーに対しページ数が少ないためか、
展開がキレイにまとまり過ぎの感じがし、
オチともいえる仕返しの部分が少々強引なときも多々ある‥
(細かい心理描写や矛盾的なご都合展開‥)
あと、絵が特に上手くもないので、
物語に関心こそすれ、感情移入に至るまで昇華出来ていない。
キャラに派手さがなく、物語もワンパターンになりがち‥。

読みやすいので、比較的万人にオススメ。
さすがにマンネリ化してきたが、暇潰しにはなるので、‥7点!


<参考ページ>
栗原正尚公式HP「マロンシェイク」
花の慶次 15 完全版 (15)花の慶次 15 完全版 (15)
隆 慶一郎 原 哲夫

徳間書店 2005-10-29
売り上げランキング : 87551

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◆ストーリー
「傾く」とは、異風の形を好み、
異様な振る舞いや突飛な行動を愛することをさす。
そして、真の傾奇者は己を美しゅうするために命を賭した。
時は戦国時代末期、ここに天下一の傾奇者がいた。その名は前田慶次‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:7
画力:8
構成:7
キャラクター:10
オリジナリティ:9
マニア向け度:6
総評:9


◆淡々と個人的感想
北斗の拳」「影武者徳川家康」の作者原哲夫氏により
1990年から週刊少年ジャンプで連載していた漫画。

隆慶一郎氏の歴史小説、「一夢庵風流記」を原作としていたが
少年コミック用に若干アレンジを施されたほか、
当作以外の隆慶一郎氏作品のエッセンスも作中に加えられているらしい。
パッと見ると、少年漫画の作風は『傍若無人な振る舞いをしながらも、
人の心を掴む主人公』や
『理性より本能を重んじていながら運任せで何故か結果がついてくる』
といった不条理都合の良い願望が多々描かれているが、
この原哲夫氏の作品は少年誌という枠組みの中で、
それらをさらに主人公の前田慶次などのキャラを始め
ムサイ男達が無茶苦茶に行動していながらも、
真剣かつ自分の信じた道(生き方)を突き通すという一本筋の通った姿は、
見ていて相対的にも爽快さの方が断然勝っていた。

この頃のジャンプ作品はプロットの点では甘かったりするのに
小さくまとまっている今のジャンプ作品には無い、
それを補ってあまりあるほどの個性があった
(冷静に考えるとおかしい台詞や行動がそれを容認することで、
作品に対してのとして変わる)
個人的には後半よりも前半の京編、
特に佐渡の章では一つの独立したストーリーとしてもキャラ、
構成ともにいつ読んでも感動してしまう‥。

悪い所をあげるとすれば、
原哲夫氏独特の濃い絵柄とあまりに暴力的な内容なので、
女の人や非暴力を唱える人には向かないと思う。
あと、後半の琉球編が自分の中で『長い割りに盛り上がりに欠け』
いくら原作にあったからといっても、
もっと戦国大名や秀吉に太刀打ちする前田慶次を見てみたかった。

熱い漢漫画が好きな人には是非オススメ。
矛盾点は確かにたくさんあるが、
キャラが生き生きして何度でも読めるので、‥9点!


<参考ページ>
花の慶次-雲のかなたに-
原哲夫公式ホームページ


<関連レビュー>
蒼天の拳(2005/09/13付)
全日本妹選手権 7 (7)全日本妹選手権 7 (7)
堂高 しげる

講談社 2004-11-09
売り上げランキング : 124263

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◆ストーリー
一番身近な異性は、
たとえどんなオタクだろうと優しく受け入れてくれる天使たち‥。
金看板の「妹」たちは、ますます元気でキュート。
そう、たとえお兄ちゃんが1人も出てこなくっても!
萌えは二の次・オタネタ爆発の美少女ギャグに‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:4
画力:6
構成:5
キャラクター:8
オリジナリティ:8
マニア向け度:10
総評:5


◆淡々と個人的感想
もえちり!」「全日本ミス・コンビニ選手権」の作者堂高しげる氏により
2001年からヤングマガジンアッパーズ(廃刊)で連載されていた漫画。

一応学園モノの形式
「そこに通う女子学生が入部している漫研の話」という形を取っているが、
中身はディープなオタネタ&1週回って来たギャグと言う
どの角度から見ても、読み手にレベルを設ける敷居の高い(?)漫画
最初の頃はその名の通り、
兄好きの妹を紹介する妹選手権という感じで、
何故か東京ドームに五万人の野郎どもが集まり
意味の無い解説を交えつつの展開設定は斬新で、
ギャグの点からも面白く読めた。
(個人的にはそれオンリーの「全日本ミス・コンビニ選手権」の方が好き)
あと、キャラが増えての部内リレー漫画
それぞれの個性が出ていたのと
絵柄をキャラによって変えることで、ネタを分かりやすくしていて、
2転3転の構成も良かったと思う。

しかし、それ以外のベースとなるストーリーはオタク話同人話
ただ永遠と論議としているだけで、
物語になんの進展も無いし、内容も無く、
もはや妹漫画ではなく「たんなるオタク漫画」に成り下がっていた。
あと、途中からどんどんと新キャラ投入されていき、
ただでさえ細かい設定があったりするのに、
これでは一人一人のキャラに対しての割合が薄くなるだけで、
相互関係に広がりを感じない‥。
またなんと言ってもオタ話に走りだすと
「スパロボ系」だったり「昔のアニメ」だったりと
ネタ自体相当ディープなものになっていて、
「専門学校の休み時間に知識の披露合戦をしている学生の会話(自己満足)」
並に置いてきぼり感があった。

普通の人には全くオススメできない。
同じようなジャンルだが「ラブやん」みたいな突っ込み不在で、
基本イタさが肯定されてしまっているのが、
ギャグとしても個人的に合わなかったので、‥5点!


<参考ページ>
『堂高しげる』先生インタビュー
ちゆ12歳「ちゆニュース」
『全日本妹選手権!!』をマジメに評価してみる。


<関連レビュー>
ラブやん(2006/02/11付)
ゴルドオ 4 (4)ゴルドオ 4 (4)
高橋 幸慈

集英社 2003-04-18
売り上げランキング : 656546

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◆ストーリー
東京・六本木。弱冠20歳にして「六本木最強伝説」と畏れられる男がいた。
男の名は神鳴正十郎。
しかし、生業としてヤクザ稼業を営んでいる
彼の本当の夢はプロゴルファーになること。
自分の夢を追うことよりも
ヤクザとしての仁義を全うしようとするこの男の夢の行方は‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:3
画力:5
構成:6
キャラクター:6
オリジナリティ:7
マニア向け度:6
総評:4


◆淡々と個人的感想
超格闘伝説あした輝け!!」の作者高橋幸二(現在:高橋幸慈)氏により
2002年から週刊ヤングジャンプで連載されていた漫画。

ゴルフ極道をかけて作った言葉「ゴルドオ」‥
その勢いのある題名とは裏腹に
作品自体は4巻という短命に終わってしまった。
よく考えると「二十歳にしてヤクザの若頭をやっていた男が
いきなりプロゴルファーを目指す」
という突拍子もないテーマから迷走が始まっていたような気がする‥。
押忍!!空手部」の時の爽快感が「わっぱ爆造」「ゴルドオ」と
失速して、代わりに説教臭いところだけが目立ってしまっていた。
あと、主人公は最初にプロ資格を取ろうとクラブで試合をするのだが、
そこでいきなり超人技(旗包みやチップインなど)のオンパレードで、
その時点でもうパワーバランスが崩壊しているのだが、
そんなスーパープレーヤーがトーナメント予選(正確にはそのまた予選)
で苦戦するという逆インフレ‥
第一ヤクザが紳士のスポーツ・ゴルフをプレーするということで
起こり得る壁みたいなものを命題にしていたりするけど、
そこを突っ込まれると開き直るか、
組長が土下座して許されるという、ご都合展開‥

まだ実際のプロの人達と一緒にプレーしたりするところまでは
描けられてなかったが
(タイガーウッズトライオンワッズという名前で出てたけど)
十分設定の段階で無茶な漫画だった。
押忍!!空手部」のようにどんどん個性的な新キャラ新技を投入して、
痛快さだけを求めれば良かったが、内面的な部分を描こうとしてしまった為
何か物足りない結果になってしまった‥。
主人公の神鳴も「何故そこまで、ゴルフがしたかったのか?」とか
ゴルフに対する思いをもっときちんと語れれば
作品に厚みが出てきたかもしれない。

良かった点は、主人公が飛んでもキャラだったのに低姿勢
礼儀正しかったので、一応善と悪が別れている箇所には好感が持てた。

「押忍!!空手部」が好きだった人にはオススメ?
はっきり言って
ゴルフという競技の楽しさが全く伝わって来なかったので、‥4点!


<参考ページ>
バカ漫画の世界
新・のぞき屋 11 (11)新・のぞき屋 11 (11)
山本 英夫

小学館 1997-05
売り上げランキング : 564226

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◆ストーリー
見、スマイル、聴、ハスキーの4人で活動しているのぞき屋に、
娘にイカレている父親、高見沢が娘の行動調査を頼んでくる。
高見沢家は一見あたたかい家族にみえるが、
裏では親子で盗聴しあっているという現状があった‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:7
画力:5
構成:6
キャラクター:9
オリジナリティ:9
マニア向け度:8
総評:8


◆淡々と個人的感想
殺し屋1」「ホムンクルス」の作者山本英夫氏により
1993年から週刊ヤングサンデ-で連載されていた漫画。

のぞき屋」というプロトタイプ作からの派生した作品で、
作者の山本英夫氏は、暴力とかなど人間の根本的願望を
オリジナリティある解釈で描かせたら
そのレベルが抜きん出ているほど個性的な漫画家だと思う。
ホムンクルス」ではそれを追究し過ぎた形になってしまい、
変な方向へと昇華して、逆にテーマが分かりづらくなってしまっていたが、
この「のぞき屋」シリーズでは、まだ初期作ということもあり、
独特な観点でストレートかつ、考えさせられるストーリーは
読みごたえが十分ある。

実際にも人は自分の欲望願望を隠し、
他人から良く見られよう、好意ある者から好かれようと、
偽りの自分を装うもの‥。
それをこの作品では一枚一枚脱がし、物理的に覗くだけではなく、
精神的な内面も覗くことによって本質的な深みを出していると思う。
あと、キャラ達も主人公の「見」を始め、
お嬢様学校に通いながら実は援助交際の斡旋をしている「レイカ」、
温かい家庭を演じつつも実の娘のことが好きな「レイカの父」、
ゴキブリを撒き散らすストーカーなど、
二転三転する人間模様は個性の塊以外の何ものでもない。

しかし、人間の汚らしい本質をテーマとして描いていることによって
作品自体も下劣なものになってしまっているので
(考えとしては高尚なんだけど、やっていることが、性に対してばかり)
読者層がかなり絞られる
あと、ラストもいつもの調子のストーリーのまま終わって、
主人公・見の左目に対してのエピソードや謎の掘り下げ
という点では少し、不明瞭さを感じた

絵が汚いというか特長があるので、ダメな人にはオススメ出来無い。
この人の作品では一番好きなので、‥8点!


●山本英夫日記 (作者公式HP)
<関連レビュー>
殺し屋1(2006/01/01付)
天より高く 27 (27)天より高く 27 (27)
宮下 あきら

集英社 2002-11
売り上げランキング : 363411

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◆ストーリー
大魔王の後継者の座を賭け、地球に最高の大和撫子を求めて、
兄のヨミと共に下界に降りた、魔界の大魔王の次男坊ソラ。
持ち前の明るさと奔放さを発揮して、行く先々で好感を持たれるが‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:4
画力:5
構成:6
キャラクター:5
オリジナリティ:6
マニア向け度:9
総評:4


◆淡々と個人的感想
魁!!男塾」「私立極道高校」の作者宮下あきらにより
1995年から週刊プレイボーイにて連載されていた漫画。

だれよりも劇画タッチなその画風とストーリー置き去りな
漢キャラの暴走を描く漫画家・宮下あきら氏によるオッサン願望作品
この作者「魁!!男塾」や「瑪羅門の家族」、
そして「世紀末博狼伝サガ」辺りまでは
マンネリさよりも、その斬新さの方が目立ち楽しく読めたが、
時代に合ってないのか最近の「曉!!男塾」、「江田島平八伝」等は
過去の遺産を食い尽くす、ダメ漫画にしか見えない。
この作品も、最初はまだ大魔王の兄弟での花嫁争奪戦といった
「対称的な能力を持つ兄弟が
それぞれ世界一と思われる美女を現代の日本で探し出す」と言う、
目新しいコンセプト(?)で進んでいたが、
途中から主人公のソラの方だけ江戸時代とか原始時代に飛ばされ、
そこで本来の目的そっちのけで意味の無いギャグバトル展開に‥。

ものすごい斜めから見れば、不誠実過ぎるストーリー展開や
投げやりとも思える現存の人物パロディキャラ
(ベッカムとか松井秀喜とか叶姉妹‥)など
高尚なギャグとして見えないことも無いが「魁!!男塾」のように
くそ真面目にやってこそ面白いのであって、
本作では、主人公ならびに他キャラみんなおかしい言動なので、
ただのいい加減にしか見えない‥
あと、プレイボーイに連載されていたこともあり、
主人公のソラを始め、みな好色で、無駄なエロシーンが多い。
(この作者の女の裸は全然エロくないが‥)
少年誌のパンチラ漫画が中高生の願望だとしたら、
この作品は中高年の願望という、
さらに程度の低いものになってしまっている。
これでは、作者の持ち味のバトルにおける爽快さは微塵も感じない。
自分で客観的に見て面白いと感じているのか甚だ疑問‥。

ある意味、
ものすごいレベルの高いギャグ漫画として見れる人にはオススメ?
毎週暇つぶしで読むのは良いが
作者独特の手法が全て悪い方に出てしまった作品なので、‥4点!


魁!男塾ファンページ
<関連レビュー>
暁!!男塾(2005/08/08付)
ホイッスル! (Number.24)ホイッスル! (Number.24)
樋口 大輔

集英社 2003-03-04
売り上げランキング : 36180

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◆ストーリー
風祭将は、サッカーが大好きな中学生。
彼は、サッカーの名門校である武蔵森学園に通っていたが、
そこでは3軍の選手であった。
武蔵野森のサッカーのやり方に不満を感じた風祭は武蔵森を退学し、
楽しいサッカーをやりたい一心で桜上水中学に転校する‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:7
画力:7
構成:7
キャラクター:6
オリジナリティ:6
マニア向け度:8
総評:7


◆淡々と個人的感想
GO AHEAD」の作者樋口大輔氏により、
1998年から週刊少年ジャンプで連載されていた漫画。

正直当時ジャンプを読んでた時は中身の無いショタ漫画だと思っていたが
読み返してみると、意外としっかりしていた‥
主人公の風祭がチームメイトやライバル達に囲まれ、
サッカーが上達していく様は分かりやすく少年漫画っぽい。
作者も言っていたが、サッカー自体の試合や事柄を中心に描きつつも、
それを通しての主人公の成長その周りの人間関係
テーマとしているところにメッセージ性があり好感がもてた。
(ただダラダラと試合や年月をこなすのではなく)
若干キャラ本位になりがちだが、
一応フォーメーションゲームの展開の仕方は成り立っているし、
学校対学校の戦いではなく、選抜対抗としたところにも新しさを感じた。

しかし、最初のあらすじで「その分野の名門高校から無名の学校に転校して
最初は有名選手と思われていたが
実は3軍のヘタッピだった」という現代版「キャプテン」かのよう‥。
しかも、作者が女性だからか、
それをギャグではなくイケメン(ショタ)キャラを使い
本気で狙っているあたりがどうしても同人っぽく見えてしまう‥。
サッカーというジャンル自体登場するキャラが多すぎて
その掘り下げというか心理描写のカバーが薄く、
カッコつけきれいごとが目に付いてしまい、
悪い意味で漫画っぽくリアリティがないようにも感じた‥。

あと、初めての大会の途中から敗退もせずうちに選抜編になってしまい
読んでいて分かりにくかった‥。
せめて、桜上水中編での話が終わって(負けて)、
改めて問題提議をしてから次のステップへ進むという感じでも
段階的には遅くなかったのでは?と思う。
(選抜編のあと、都大会を簡単に消化したのは良かったけど)

かわいい少年キャラが好きな人にはオススメ。
キャラ押しが目立ったが、
サッカーの仕方とかテーマ描写はしっかりしていたので、‥7点!


ホイッスル! (アニメ版公式サイト)
球魂 14 (14)球魂 14 (14)
岩田 やすてる

小学館 2001-10
売り上げランキング : 619752

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◆ストーリー
かつて温泉街として栄えた玉磨温泉村は過疎化の波にさらされていた。
村長である父親の手紙によりドイツ留学から帰国した明彦は、
故郷・玉磨温泉村のさびれぶりに愕然とする。
そんな彼に父は、村の活力を取り戻すため、卓球選手となることを命じる。


◆評価 (10段階)
ストーリー:7
画力:6
構成:8
キャラクター:9
オリジナリティ:8
マニア向け度:5
総評:8      (少し甘め)


◆淡々と個人的感想
極リーマン」「ザ・ファンドマネージャー(作画)」の作者岩田やすてる氏により
1998年から週刊ヤングサンデーで連載していた漫画。

卓球という地味になりがちなジャンルで、
競技としての分かり安さ、スポーツとしての熱さ
上手く全16巻という単行本にまとめてあった。
野球やゴルフ、バスケットボール等の球技を漫画で描く上で、
試合の駆け引きキャラの掘り下げをすると、
どーしても長くてダラけた感じになりがちだが、
これは作品の中に漂うどこかコミカルな雰囲気
試合をダイジェストで進めても全体のムードを壊さず、
さくさく読むことが出来る。

あと、「無名の廃部寸前の部に一人のエースが加入することで、
勝ち上がる」という漫画ではベタな設定だが、
キャラの成長部内での友情なんかが、
変に見せ場(派手な衝撃的展開)を設けないことで、どこか心温まる。
そして、試合では白熱するといった感情移入にもつながっている。
キャラも、「鄭」を始めとして個性的な面々が揃っていて飽きさせない。
最終巻のあとがきにも書いてあったが、
もともと作者は卓球という競技が特に好きなものではなかったらしい。
でも、描き手が好きなジャンルを作品にすると
そこに、エゴやおごった姿勢が出てきやすいものなので、
そういう面ではこのジャンルにして正解だったと思う。

しかし、地区大会編で上がりきったインフレ
(ライバルの彩華高校に勝ったことで)が
全国大会にはエースのスグルが登場しないことで、
上手く回避されてはいたが、
他のメンバー(とくに落ちこぼれ三人)が
元々ドヘタという設定にもかかわらず、
ちょっと練習したら
全国レベルというパワーバランスが少し曖昧な点に感じた‥。
(それでも弱者の泥臭さという場面として形にはなってたけど)
あと、他校の対戦相手がドリフターズやプロレスラーのパクリだったりと
もはやギャグテイストなので主人公側の勝ちは半ば見えてしまって
ご都合展開とも捉えられなくもない。

漫画に華麗さを求める人にはオススメ出来ないかも。
作りが荒くベタなところもあるが、
スポーツ漫画に不可欠な勢いがあるので、‥8点!
ドラゴンヘッド (10)ドラゴンヘッド (10)
望月 峯太郎

講談社 2000-03
売り上げランキング : 159657

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◆ストーリー
高校生の青木テルは、修学旅行の帰り東京へ向かう新幹線に乗っていたが、
静岡で新幹線がトンネルに入ると地震が発生し気を失う。
目覚めると、トンネルの中で新幹線は止まっており、
周りで騒いでいたはずの同級生たちはみんな死んでいる。
そして、同じく生き残りの瀬戸アコと共にトンネルから出ようとするが‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:8
画力:5
構成:6
キャラクター:7
オリジナリティ:8
マニア向け度:6
総評:7


◆淡々と個人的感想
鮫肌男と桃尻女」「万祝」の作者望月峯太郎氏により
1994年から週刊ヤングマガジンで連載されていた漫画。

5年という歳月をかけながら絶望的なラスト伏線
解明されないまま終わったことで、
世間的には酷評が多いこの作品だが、個人的には結構面白く読めた。
全く罪の無い主人公が、突然防ぎようのない災害に巻き込まれ
救いようのない絶望の中、
殊勝にあがく描写が当時読んでいてかいがいしく、好感が持てた。
また、一応トンネルから脱出した後、
家に帰るという人間のリアルな行動の根本に基づいて進められており、
ヘリや車などの乗り物を使って仲間たちと旅をする形は
一応の冒険モノのなりをしていて、舞台を変えることで、
様々な障害に対しての苦悩がミステリーのような謎解きにもなっていた。
(テルとアコの旅の過程での成長という面でも分かりやすかった)
あと、単純に全くないとは言い切れ無い災害
こうも悲観的にかつリアルに描いているのは、
ファンタジーものには無い恐怖がそこに感じられた。

しかし、何と言っても序盤トンネルという限られたスペース、
限られたキャラの中で不可解な状況に陥り、
普通の高学生が初めて体験する死の恐怖&そこからの脱却
という場面の情景は、上手く構成されていたが、
後半、龍頭が出たあたりから、
広がり行く世界観とそれに対する伏線がきちんとまとまり切れておらず、
最後は読者に任す的で未完のようなラストにしてしまったのは残念で、
これでは「本質は何が言いたかったのか?」と評価されてもおかしくない‥。
(ドラゴンヘッド:龍頭という題名の意味が無い)
特に9・10巻辺りはそれが顕著だった。
あと、作者自身の画質に特長があり過ぎて、
お世辞にも上手いとは言えないのが残念‥。

綺麗な絵が好きな人にはオススメでない。
パニックホラーの決定版とも思えるそのリアリティは好きだったが、
後半からラストにかけて不透明だったので、‥7点!


<関連レビュー>
万祝(2005/09/02付)
喧嘩商売 3 (3)喧嘩商売 3 (3)
木多 康昭

講談社 2006-04-06
売り上げランキング : 9194

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◆ストーリー
宇都宮の大地に降り立った
並々ならぬ格闘センスとエロスへの探究心をあわせ持つ高校生・佐藤十兵衛。
17歳にして、恐れを知らぬ喧嘩魂ゆえにいつもまわりは敵だらけ‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:5
画力:6
構成:6
キャラクター:6
オリジナリティ:8
マニア向け度:8
総評:6


◆淡々と個人的感想
幕張」「泣くようぐいす」の作者木多康昭氏により
2005年から週刊ヤングマガジンで連載されている漫画。

現存の漫画家の中で、一番ヤバめのネタ満載の作品を
臆面もなく載せることが出来ると思われる木多康昭氏‥。
彼の手にかかるとあからさまに悪意のあるパロディ
性的描写のある下ネタまみれになり、読んでいても
「この作者でなければ笑っていたのに」というギャグも少なくない。
内容も考えて考えたというプロット駆け引きという感じではなく、
いきあたりばったりの投げっぱなし‥。
昔は少年誌だったので、ある程度雑誌がブレーキとなっていたものが
掲載が青年誌になったことにより下ネタやパロディにも磨きがかかっている。
(普通これだけギリギリネタをやっていたら
自分としては面白いはずなんだけど、ウケなかった‥)
格闘がやりたいのか今までみたいなギャグがやりたいのか、
どっちつかずになっているので、どちらかをベースにしながら、
「あくまでもそれを高めるための手法としての側面」という
形にしてくれれば、もう少し読めてくると思う。

しかし、「泣くようぐいす」でもそうだったんだど、
たまに出てくる過去エピソードだったり、シリアスウンチクだったりは
真面目に見ると、きちんと骨太作品っぽく見えてしまう所に
ギャグだけではない面白さがある。
(もしかしたら、まともな漫画も描けるのでは?と思わせる)
絵も今までの木多作品と比べると明らかに向上していて、
格闘シーンにおけるスピード感も、一応あったりもする。

お子さんや女性にはススメにくい。
現在はまだまだパロディが目に付くが、
読んでいて、不快というレベルではないので、‥6点!
4063614336工業哀歌バレーボーイズ 50 (50)
村田 ひろゆき

講談社 2006-04-06
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◆ストーリー
「女が欲しい~!」男子校で、しかも工業高校で
たった1度の青春を棒に振りたくねー!ってなワケで、
油まみれの作業服にパンチ頭が妙に似合う赤木達工業男子校トリオは、
モテたいが為に第2バレーボール部を作ってしまった‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:3
画力:3
構成:5
キャラクター:5
オリジナリティ:6
マニア向け度:8
総評:3


◆淡々と個人的感想
ほぐし屋捷」「ころがし涼太」の作者村田ひろゆき氏により
1989年から週刊ヤングマガジンで連載されていた漫画。

18年という長期に渡り連載をしていながら
そのほとんどはエロいシーンに費やしたというヤンマガの看板的(?)作品。
序盤4巻くらいまではモテない男子校にいながら共学学校に憧れて、
バレーをするというストーリー軸もあり、
ギャグの部分は面白いか、面白くないかは置いておいても、
話はテンポよく進み、1話完結の形の漫画として読めるものになっていた。
(最初はエロさも、まだ我慢出来る程度におさまっていたし)

しかし、5巻以降安易な読者のテコ入れのせいか、
赤木達がモテだし(?)ページを開ければエロのオンパレード‥
しかも、作者の絵の下手さ女キャラのキモさも手伝って、
エロを通り越してグロくなってしまっている
元々、ストーリーも意味の無い生活をダラダラと繰り返すだけで、
なにか大きな障害が出て来たり、ライバルがいたり、笑えるギャグ、
工業高校バレー部という設定を生かしているかというと全く無いので、
客観的主観的、どの方向から見ても面白くなく
私の漫画に対して求めているモノと、
作者の描こうとしているモノのベクトルがまったくの逆‥
完全に30代40代以降のオッサンやごく一部の不細工好きの人以外
誰がこの漫画を読んでいるのか?」と不思議に思うのに
本誌では何故か
好色哀歌元バレーボーイズ」として復活してしまっている‥。

この絵を見ても嫌悪を感じない人にはオススメ。
笑えない下ネタギャグは一番始末に悪いので、‥3点!
4088762541サラリーマン金太郎 (29)
本宮 ひろ志

集英社 2002-01
売り上げランキング : 144953

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◆ストーリー
暴走族集団・八州連合の元ヘッド矢島金太郎は、
亡き妻・明美の故郷で忘れ形見の竜太とともに漁師をしていた。
事故で漂流中のヤマト建設の会長・大和守之助を救った事がきっかけで、
金太郎はヤマト建設に見習い社員として入社する‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:7
画力:6
構成:6
キャラクター:8
オリジナリティ:7
マニア向け度:6
総評:7


◆淡々と個人的感想
俺の空」「国が燃える」の作者本宮ひろ志氏により
1994年から週刊ヤングジャンプで連載していた漫画。

元暴走族の矢島金太郎が社会に対してのうっぷん
(言いたくても言えない不満など)を
世間のサラリーマンに変わって代弁するかのような爽快っぷり
その一途なまでの熱血さが分かりやすく
四期にわたりドラマ化もされ、現在続編も出ている
本宮作品にありがちな強烈な個性を持った主人公が、
自分を曲げることのない生き様(ハチャメチャさ)、
コネも下地もないところからの成り上がり、女性にもモテモテという、
ある種の定番的憧れが漫画ならではのご都合が良い意味で描かれてある。
やはりどこか人間(特に男?)は
肩書きやカッコではなく生き様に惚れるみたいなところがあると思う。
特に序盤の社長解任騒動編ではそれらが顕著に表されており、
主人公の金太郎が直接、説うのではなく
神永石川といった脇役(健常者?)が
泥臭いことを言うことにより、
リアリティーのある共感性を感じることが出来話も長すぎずに
上手くまとまっていたと思う。

しかし、途中から点々とプロジェクトが変わることで、
長々とやって来たストーリーがあっけなく終わったり、
展開がパターン化してしまいマンネリに感じたりと
イロイロと物足りないことがでてきた。
あと、序盤にはあった主人公の成り上がり
(ある程度、他人に認知されてしまって、
一サラリーマンとしては頭打ちの状況)や
トンデモっぷりは影を潜めそのかわりに
数字ウンチク等が多くなってしまい、
業界に詳しくない私としては読んでいて退屈に感じるようになってしまった。
また、プロットとしては目の付け所やそれに至る過程など
なかなか理にかなっているのでは、と思うが、
結局は力技っていうところが残念‥。
常にいい大人がキレていたりするので、
その無駄に熱い描写が嫌いな人には向いてない。

どちらかと言うと社会人の人にオススメ。
金太郎の無茶ぶりに非現実感は否めないが、
熱い漫画は嫌いじゃないので、‥7点!
4812452872天―天和通りの快男児 (14)
福本 伸行

竹書房 1999-03
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◆ストーリー
大学受験のために雀荘で素人相手に荒稼ぎをしていた井川ひろゆきは、
ある日裏プロとの勝負で天貴史という男と対戦しイカサマ技の前に敗れる。
そして、ひろゆきはその男の魅力と雀力に興味を持ち
行動を共にするようになる‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:8
画力:4
構成:6
キャラクター:9
オリジナリティ:9
マニア向け度:9
総評:8


◆淡々と個人的感想
賭博堕天録カイジ」「最強伝説 黒沢」の作者福本伸行氏により
1988年から近代麻雀GOLDで連載されていた漫画。

アカギ」の元となった作品。
麻雀というあまりに門戸の狭いジャンルなのに
この作者が描くと例え、その麻雀を知らなくても
楽しく読めてしまうのでは?と思えるほど、
緊迫感やゲームにおける駆け引き
そしてその心理描写が独特で、引き込まれる。
あと、この漫画1~3巻の出会い編と3~15巻の東西対決編
16~18巻の通夜編と分かれるが、
個人的には東西対決編が一番盛り上がった。
まずは東西の代表メンバーを決め「ビケ殺し」「トップ取り」「満貫縛り」
「クリア麻雀」そして決勝の「二人麻雀」と、
とにかく福本氏お決まりの引き延ばしが長いが、
私は単行本で読んでたこともありテンポはそれほど、悪く感じなかった。
そして、麻雀というゲームを通していろいろなことが頭を過ぎり、
苦悩し考えるという一挙一動が独創的で、
以後の福本作品に継承されるそのセンスが物語を通じて才華するよう。

しかし、第1巻が89年発行ということもあり、
アカギが登場してくる前は
元々あまり上手いとは言えない作者の絵が得に酷くて、
キャラの顔とかも完全に崩れているし、ストーリー軸もメチャメチャで
天もイカサマばかりするインチキ売人にすぎなかった‥。
あと、東西編が終わっての通夜編では
それまでサポート役だったアカギが明らかに主役になっていて、
安楽死のやり取りをすると言う
もはや、麻雀漫画で麻雀をしないという脱線状態
(ただ、駆け引きとしては面白かったけど)
しかも、アカギが最後に死ぬところが描かれているということは、
今の「アカギ」の鷲巣麻雀では死なないということが、
約束されており(パラレルワールドでないかぎり)、
そちらで緊張感が得られなくなってしまった‥。

麻雀が分からない人でも福本ファンならオススメ。
粗削りながら、人対人の攻防における熱さがあったので、‥8点!


福本AAWiki(作品のアスキーアート集)
<関連レビュー>
銀と金(2006/03/04付)
カイジ(2005/09/13付)
最強伝説黒沢(2005/08/22付)
4063610551ヒミズ (4)
古谷 実

講談社 2002-07-05
売り上げランキング : 39016

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◆ストーリー
現実主義者の中学生・住田は筋金入りのニヒリスト。
善良であること、人に迷惑をかけないように生きていくつもりだ。
しかし、母親が駆け落ちしてからは、
川沿いの小さな家に一人で生活する羽目になる。
そして否応無しに進行する彼の青春とは‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:5
画力:7
構成:7
キャラクター:6
オリジナリティ:8
マニア向け度:8
総評:6


◆淡々と個人的感想
行け!稲中卓球部」「わにとかげぎす」の作者古谷実氏により
2001年から週刊ヤングマガジンで連載されていた漫画。

稲中」や「僕といっしょ」など以前のギャグ路線とは一線をかいし、
今作から「シガテラ」「わにとかげぎす」と
終始ダークな不道徳をテーマとしている。
この作品では「ごく平凡な人生を望む主人公が
普通の人生からどんどんと外れていくレールの上で、もがき不安を抱える」
という題材に従い、序盤は少し変わり者ながら(プレハブ暮らし)
周りの友達に囲まれ、平凡とも言える将来を目指せていたが、
途中母が失踪した辺りから、ぐっと状況における基準が下がり、
非日常的な展開になっていく。
一つのテーマとしてやり尽くした感のある「」というものを
中学生の主人公で古谷氏独特の客観的(?)目線を誠実に描くことにより、
改めて考えさせられるというオリジナリティがあった。
個人的な意見を言わせてもらうと、
「誰かが幸運になる裏で同じだけ誰かが不幸になっている」と思う。
これは多くの堕作品がご都合幸運になっているのに対し、
残酷なまでに悲惨な青春を描き切った不幸な少年の物語として読める。

しかし、この漫画とにかく暗く
その上とことん救いもなかったりするので、
人によっては読後感すこぶる悪い
(特に稲中の勢いのあるギャグが好きな人には苦痛かも‥)
たえず、中学生にしてみれば冷静な主人公の心理描写が、
全くの主観で描いてあるので、人道を外れている自己満足の行為を
他キャラに否定されていようとも
あたかも当然のように続いていく様は読者層を限らせる要因‥。
ラストもこの作品に見られる唐突な終わり方だったので、
ストーリー展開に盛り上がりもない。

暗い話が嫌いな人にはオススメできない。
一つの考えとして良いか悪いかは置いといて、
作者が真剣に取り組んでいたのは感じたが、
漫画の面白さでいうと「‥?」なので、‥6点!
4063521516もやしもん 3 (3)
石川 雅之

講談社 2006-05-23
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◆ストーリー
もやし屋こと種麹屋の息子・沢木直保と造り酒屋の息子・結城蛍は
東京にある農業大学に入学した。
しかし、沢木は一見背の低い、どこにでもいる学生のだが、
空気中の菌が目に見えるという不思議な能力を持つ‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:8
画力:9
構成:7
キャラクター:7
オリジナリティ:9
マニア向け度:7
総評:8


◆淡々と個人的感想
週刊石川雅之」「人斬り竜馬」の作者石川雅之氏により
2004年からイブニングにて連載されている漫画。

細菌農学というあまり聞き馴染みのない分野を題材にしているが、
ただのウンチクものに留まらず、
その農学を通して人類が栄える理想郷を探求していく
(テラフォーミング)というテーマに結び付けている描き方が凄い。
他の医療法学のような派手さはないが、
確実に実生活にリンクしていながらあまり考えたことのない分野だったので
それらに比べて格段に新鮮に感じた
あと、個性的な菌達のかわいいデザイン
女性キャラにおける細かい描写がとてもきれいに描き込まれていたり、
ゼミ内での会話などのやり取りのテンポも良く読みごたえがあり、
作者の画力や間のとりかたが上手い。

しかし、本題が農学という一般的に分かりにくいジャンルに加え、
菌自体にも謎が多い箇所で
読者層を狭めている所(説明は分かりやすいんだけど)と
月二ペースの連載でたまに休載したりするので、
若干作中のストーリー展開が遅く感じるのが残念‥。
あと、1巻であった、農大独特の菌との関わりが、
2巻の春祭編になるとただのキャンパスライフものへとなってしまい、
作品たる世界観が薄れて、期待したものとは違っていた‥。
(漫画のストーリー展開としては悪くなかったが)
あと、女王様系・長谷川、ギャル系・及川、天然系・武藤
キャラの系譜がきちんと別れていたのに、
途中から武藤のバンソーコーがとれてしまって(たまに復活するけど)、
個人的には農業っぽいアンバランスなギャップがなくなってしまった。
(っと思ったら3巻の最後にゴスロリの新キャラ登場?)

ゆっくりとした漫画が好きな人にオススメ。
ストーリー的には引き付けられるというほどでないにしても、
設定における斬新さと、キャラ画のレベルは高いので、‥8点!


石川雅之 (公式HP)
4088727037身海魚
田中 加奈子

集英社 1999-04
売り上げランキング : 373578

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◆ストーリー
天才科学者ローハンが作り出した、サメ型の人工生命体・身海魚(K-1号)。
彼は体のサイズを10mからミクロサイズまで変化させることができ、
体を小さくすることで人間の血液の中を泳いで
ウイルスを退治し、人々の病気を治すことを使命としている‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:4
画力:5
構成:3
キャラクター:5
オリジナリティ:6
マニア向け度:7
総評:4


◆淡々と個人的感想
三獣士」「破戒王~おれの牛若~」の作者田中加奈子氏により
1998年から週刊少年ジャンプで連載されていた漫画。

病気をテーマにした異能力バトル漫画という点では新鮮だったが、
いかんせん作者の初連載作品ということで、
話の構成絵のデザインなど、
分かりにくい(見にくい)所が目立ってしまった作品だった。
この作者自体が女性のせいか、元が同人作家上がりだったせいか、
とにかく無駄に男の裸体シーンが多く、
主人公の諏訪大吉(K-1号にのっとられているけど‥)も
事あるごとに服が破れ、人前でも裸をさらすという、
一部の腐女子の方以外には嫌悪の対象でしかないお約束が満載で、
肝心のストーリー展開もK-1号の心の成長という
少年漫画の命題をなぞりたいが為に
キャラクターとしての毒々しさが無く、丸くなってしまい、
作品の良い部分の特徴が消されてしまっている。

次作の「三獣士」でもそうだったが、
この作者青年漫画の分野の方がまだ向いていると思う。
(でもヤンジャンの破戒王もイマイチだったけど‥)
あと、博士役の凶ローハン(34歳)に全く工夫が見られず、
ただオロオロするだけのかわいくないショタ系おっさんという、
どこのファン層にも受けそうに無い設定で‥。
それだったら一層のこと少年にしてしまうとかの技巧が欲しかった。
実力というか能力(センス)はある方だと感じるが、
その出し方というか方向が間違っているため、
ただの奇行だけが目立つ異端者に成り下がっているような気がする‥。

この絵柄が好きな人にはオススメ。
病気という着眼点は好きだったが、
三獣士にあったキャラの個性すらなくなってしまったので、‥4点!


<関連レビュー>
三獣士(2006/06/06付)
4088730534三獣士 2 (2)
田中 加奈子

集英社 2000-12
売り上げランキング : 372004

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◆ストーリー
世界一の呼び声高き伝説の賞金稼ぎ・三獣士。
80年前のある事件がきっかけで、
活動を停止していた三人の元を訪れた少女・玄奘。
そして孫悟空は、一つ条件を満たせば依頼を引き受けるというが‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:4
画力:6
構成:3
キャラクター:5
オリジナリティ:7
マニア向け度:6
総評:5


◆淡々と個人的感想
身海魚」「破戒王~おれの牛若~」の作者田中加奈子氏により
2000年から週刊少年ジャンプで連載していた漫画。

全19話で打ち切られたことで分かるように、
世間的にはダメ漫画の烙印を押された作品だったが、
正直私はこの西遊記を舞台とした世界観が好きだった。
キャラクターの恰好や小物(神鉄珍)などは独特で、
その東洋的な装飾に西洋の香りをマッチさせたセンスは見ていて
分かりやすくて、新鮮だった
特に大ボス釈羅摩(シャラマー)の登場シーンやデザイン
(人の顔の皮で出来ているシャツ、人間の血管をより合わせて作ったズボン)
などはその人外的な壮麗さを上手く表していたと思う。
(それに作者の画力が伴っていなくて、全体の完成度としては低いけど)

しかし、良かったと思えるところは、
その世界観とデザインのセンスのみで、
単純な絵の上手さとかキャラの心理描写
作品における明確なテーマなんていうのはグダグダだった‥
主人公の悟空もワルさをアピールする割には
「とりあえず他人に説教をたれるだけ」という、
偽善っぷりで感情移入出来ず、
他のキャラにおいても西遊記の役をなぞっているだけの構成に
同人っぽいイケメン肌見せをのっけたという感じで、
本質的には全く好感が持てなかった。
あと、最終回も打ち切りのため「あの戦いはスゴかった」
と回想にふけるシーンのみの見事なすっ飛ばしで
「戦いはこれからだ」的なジャンプのお決まりパターンで
まとまらないまま終わってしまっている‥。

この絵柄が好きな人にはオススメ。
世界観とぶっ飛んだキャラデザは面白かったが、
ストーリー展開としてはダメダメだったので、‥5点!
4088735315あやかし天馬 4 (4)
柴田 亜美

集英社 2003-12-04
売り上げランキング : 13099

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◆ストーリー
熱血野球少年・日明天馬は、リトルリーグ決勝戦で完全試合達成の直前、
現世と異世界をつなぐ境目の世界へ消し飛ばされた。
そこで"ククリ"の術者・帝月と出会った天馬は、
偶然にも大妖怪「飛天夜叉王」を自分の額に吸収してしまう‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:6
画力:7
構成:5
キャラクター:8
オリジナリティ:7
マニア向け度:6
総評:6      (少し甘め)


◆淡々と個人的感想
ドキばぐ」「PAPUWA」の作者柴田亜美氏により
2001年から月刊少年ジャンプで連載されていた漫画。

作者お得意の「筋肉質なオッサン達が大暴れな作品」で
基本女キャラといえるものはオカマになっている‥。
でも今までは少年が一応主人公なんだけど、
物語自体はオッサンキャラが牽引するという形だったが、
今作では不動明王のお札が張り付いた天馬と、
それを括る帝月との友情なり成長なりがメインになっており、
より雑誌に合わせた、少年漫画チックになっていた。
あと序盤の1話完結のストーリーでは、テンポの小気味良さだったり
作品を通して伝えたいことなんかが上手くまとまってあり、
どこか聞いたことのある妖怪達をモチーフにしたキャラは馴染みやすかった。

しかし、この作者他作品でも言えることだが、
前半のギャグテンポから一転、
後半は知識とか上辺のカッコ良さだけを詰め込んだ
シリアス展開になってしまい、
それまでの笑いの雰囲気がなくなってしまっているのが残念‥。
さらに今作では月刊少年ジャンプという雑誌だからか、
天馬帝月の友情といった部分がしつこく描かれてあり、
いささか全体のギャグ度も抑え目になっているので、
私が好きな柴田亜美氏の毒々しさというものは、
多少制限されてしまっている。

(特にレベルの質が下がっているのではなくて、
私個人の趣向のベクトルから離れていってしまっているだけなので、
人によってはシリアス展開の方が好きな人もいるかもしれないけど‥)
あと、ラストが打ち切り気味になっていたので、
他の七大魔王羅刹の謎というのも、
そのままになってしまったのは消化不良に感じた。

バトルやシリアス重視の人にはオススメ。
やっぱりシリアス過ぎるのはこの作者に合ってないと思うので
(子供向け?)、‥6点!


柴田亜美 公式サイト
<関連レビュー>
自由人HERO(2006/06/03付)
4086181339自由人(フリーマン)HERO (8)
柴田 亜美

集英社 2004-03-18
売り上げランキング : 66221

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◆ストーリー
森の王者・自由人であるパーパの息子・ヒーローは弱冠6歳で、
自由人としてはまだまだ半人前。
早く一人前になりたいと、子離れが出来ないパーパや
友人であるタイガーやバードと共に、日々修行の毎日。
そして7歳になったヒーローは、
パーパの父である人王の元で修行を開始するが‥。


◆評価 (10段階)
ストーリー:6
画力:7
構成:6
キャラクター:9
オリジナリティ:7
マニア向け度:6
総評:7


◆淡々と個人的感想
南国少年パプワくん」「カミヨミ」の作者柴田亜美氏により
1994年から月刊少年ジャンプで連載されていた漫画。

全編を通してしっかりとした世界観と、
奥が深くておバカなギャグがちりばめられていて、
作者特有の雰囲気が上手く表わされていたと思う。
この作品、前半ではvsクラーケンとした
1話完結のショートストーリーで、物語を形成しつつ、
ボスの海人界に殴り込むという比較的ギャグ要素が強い話に対し、
後半はvs魔人とした長編ストーリー展開で、
一気にそのまま魔界へ突き進むという比較的シリアス要素
強い話(もちろんギャグもあるけど‥)になっている。

個人的には前半パートの方が好きで、主人公ヒーロー
そのパーパや妻のミイ(6歳にして既婚)との掛け合いだったり、
他の世界に行くことにより様々な舞台に変わることで、
物語も常に新鮮になっていき
主人公の成長という面でもさくさく読みやすかった。
そして、なんと言っても、無口で子供に甘いタイガー
女運のまったくないバード、美形なのに性格超悪なオカマのサクラ
大酒飲みのおっさんリュウとその弟の金に汚いタツ、自殺マニアのなど
魅力的な変態キャラ達がわんさか出て来て、
ギャグオンリーの話(番外編の竜族ドッヂボール大会)などは単純に笑えた。

しかし、途中からシリアスの割合が多くなり、
ジャンプ御家芸のバトル漫画に‥。
しかも、最後の最後までそのまま生真面目展開で終わってしまったので、
戦いとか運命とかをテーマにしないで、
序盤のドタバタコメディーのまま描いていて欲しかった。

女性キャラが殆ど出てこないが、それがOKな人にはオススメ。
良くも悪くも柴田亜美節が全開な漫画なので、‥7点!


柴田亜美 公式サイト
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